Browse Happy!

古いブラウザを使っているユーザに最新版へのアップグレードを呼びかけるプロジェクト、Browse Happy が日本語に翻訳されました。このプロジェクトは 2004 年に The Web Standards Project (WaSP) が発足させ、2005 年に WordPress.org が引き継いだ という経緯のようですが、はっきり言ってここ数年はその存在がほとんど忘れられていたと思います。それが最近になって WordPress.org の翻訳チームによって各国語への翻訳がはじめられ、ちょっとだけ再注目されつつあります。現時点では約 20 の言語への翻訳が完了しているようです。

サイトを見るとわかるとおり、WordPress.org が管理しているとは言えその内容は WordPress とは直接の関係がなく、広くウェブのユーザ全般にアピールするものです。そもそもブラウザにはいろいろあってユーザが自由に選べるということや、古いブラウザのセキュリティ上の問題などを周知し、さらに各ブラウザの最新版のダウンロードを促す、というコンテンツがひとつのページにまとまっていて、「とりあえずここ見て!」って言えて便利だし、じつに有意義なプロジェクトだと思います。

で、このサイトをユーザに対して周知したいわけですが、実際のところ周知したいのは古い IE のユーザということになると思うので、条件コメントを使ってあるバージョン以下の IE の場合にメッセージを表示する、という方法が考えられます。たとえば HTML5 Boilerplate のテンプレートでは、以下のように IE7 未満のユーザ向けに Google Chrome Frame へのリンクとあわせて表示されるようになっています:

<!--[if lt IE 7]>
    <p class=chromeframe>Your browser is <em>ancient!</em> <a href="http://browsehappy.com/">Upgrade to a different browser</a> or <a href="http://www.google.com/chromeframe/?redirect=true">install Google Chrome Frame</a> to experience this site.</p>
<![endif]-->

アップグレードを促す前にまず「あなたの使っているブラウザは古いですよ」ということを伝えなければいけないわけですが、この “Your browser is ancient!” をそのまま日本語にしてしまうとややきついので、もう少しやんわりと、かつ明確に伝わるものにしたいところです。また想定されるユーザ層などによってセキュリティやパフォーマンスなど訴求したいポイントも異なると思うので、やはりプロジェクトごとに文言は検討すべきでしょう。ちなみにこのサイトでは IE8 未満を対象にメッセージを表示するようにしています:

<!--[if lt IE 8]>
    <p class="ie-prompt" style="background-color:#FBFB78;font-size:87.5%;margin:0;padding:1em;">お使いのブラウザはバージョンが古いため、サイトを快適にご利用いただけないかもしれません。<a href="http://browsehappy.com/">最新のブラウザにアップグレード</a> するか、<a href="http://www.google.com/chromeframe/?redirect=true">Google Chrome Frame をインストール</a> してください。</p>
<![endif]-->

さて、こういった施策はやはりそれなりの規模のクライアント・ワークで実施してこそ効果が期待できるものです。とは言えコンテンツとは直接関係のないものを加えることを製作者側から提案するのは気が引ける、ということもあると思います。しかしながら、古いブラウザのシェアを下げたいというのは製作者側の都合だけではなく、クライアントにとっても自社のサイトをよりリッチに快適に利用してもらえる機会が増えるということにつながり、たしかなアドヴァンテージになるはずです。サポートするブラウザを検討すると同時に、こういった施策の導入も積極的に検討していきたいところです。