Bed: Expanded Edition

ファイヴ・サーティ(Five Thirty)が1991年にリリースした唯一のアルバム、“Bed”のエクスパンデッド・エディションが出た。リマスターされたアルバムとシングル収録曲、BBCでのライヴ音源4曲、そして未発表のデモ音源6曲を収録したCD 2枚組。

で、このリマスター音源の出来がとにかくひどい。リンク張っといてなんだけど、はっきり言って買っちゃいけないレベル。まずとにかく曲間のつなぎがめちゃくちゃで、イントロの数秒が削除されちゃってたり、本来はクロスフェードの曲がなぜかいったんフェードアウトしてたり。盤起こしと思われるひどい音質の曲もある。これ担当者は絶対に完成品をプレイバックしてないと思う。なんかのソフトにぶっ込んでプリセットのエフェクトかけたのをそのまま出したみたいな感じ。

そういうわけで買う理由があるとするならライヴ音源とデモ音源なんだけど、こっちも正直あまりぱっとしない。BBCの音源はとくにライヴならではのスリリングな演奏とかスタ録と大きく異なるアレンジが聴けるとかでもなく、あまり面白みが感じられなかった。未発表曲のデモには悪くないのもあるけど、あまり練られていないジャムっぽい曲も多い。ラスト・シングル“You”に収録された‘Cuddly Drug’や‘Slow Train into the Ocean’みたいなクオリティを期待してただけに、ちょっと残念。

また、公式にリリースされた音源のうち本作に収録されていないものもいくつかある。

まず、East/Westからデビューする以前、1985年にOther Recordsから出したEP “Catcher in the Rye”の4曲。内容はかなりヘボいんだけど微笑ましいというか。このEPの曲はすべてコンピ盤The Cutting Edgeに収録されている。

それから1990年にMidnight Musicから出た“Alvin Lives (in Leeds)”というコンピ盤に、ジョージ・ハリソンの‘My Sweet Lord’のカヴァーが収録されているけど、これも未収録。ヴォーカルはポールで、原曲に近いアコースティックな感じではじまって後半はギターがワウワウ言うという、まあ彼ららしい出来。これはCDも出てるんだけどAmazonのカタログには載ってないっぽい。

同じく1990年の“Happy Daze Volume Two”というコンピには‘Something’s Got to Give’の別ヴァージョンが収録されてるんだけど、どうやらこのCDはどれも不良盤らしく、全編にノイズが入っててまともに聴けない。

“Bed”のCDは当時から音がショボい印象があったけど、今回のひどいリイシューを経験して改めて聴いてみると、音圧が低いだけで必ずしも音が悪いわけではないと感じた。1990年頃のCDはどれも音が悪い、リマスター万歳! という思い込みは捨てることにしました。