ここ最近は休日に仕事と関係のないことがしたくて、本を読んでいる。いつしか休日でも仕事について考えたり手を動かしたりすることが多くなって、これはちょっとよくないなと感じたので。もちろんいままでも本は読んでたけど、仕事につながる実用的なものばかり読むようになってきて、読書を楽しむという感じじゃなかった。それでも仕事が順調なときは別にいいんだけど、残念ながらいつでもすべてがうまくいくわけではないし。
いつだったか買ったけど読まずにいたトマス・ピンチョンの『V.』上下巻(小山太一/佐藤良明訳、新潮社、2011年)が本棚にあったので、手にとった。小説を読むこと自体がずいぶん久しぶりで、しかもピンチョンだし、はたして読めるだろうかと少し心配だったけど、意外と読めた。何日かかけて上巻を読み終わったところ。
『V.』がどんな本か説明するのはちょっと難しいんだけど、おかしくて、いろんな読み方ができる小説だと思った。なんというか、ただテクストがあって、ただそれを目で追うだけ、ということが面白くて、本を読む楽しさを思い出した感じ。